【独学】色彩検定1級に一発合格した勉強方法&スケジュールを詳しく解説!

色彩検定は色にまつわる幅広い知識を問う民間資格です。
中でも1級は色彩検定の最上級。
2級までとは全く異なるジャンルの内容が多く、専門的な知識が多く登場します。
私は2024年冬季に色彩検定1級を受験し、1次、2次ともに高得点で合格することができました。
そこで本記事では、私が色彩検定1級に合格したときの勉強方法やスケジュールを詳しく解説していきます。
実際に使ったノートの写真なども交えつつ詳しくお話していくので、受験を検討している方の参考になれば幸いです。
色彩検定について
色彩検定は、公益社団法人色彩検定協会が主催する民間資格です。
色彩心理や配色、ファッションなど色彩にまつわる知識が問われる検定で、累計受験者は延べ150万人以上に上ります。

正式名称 | 文部科学省後援 色彩検定 |
級位 | 1級・2級・3級・UC級 |
試験日程 | 夏期・冬期の年2回 (1級は冬期のみ年1回) |
中でも1級は、1次試験と2次試験に分かれています。
1次はマークシート方式、2次は記述と実技です。
2次試験の実技は2級までとは全く異なる形式で出題されるため、しっかりと対策して臨む必要があります。
色彩検定1級の勉強方法&スケジュール
それでは、ここから私が実際に取り入れた勉強方法をお話していきます。
ちなみに、私(社会人・20代女)の条件はこんな感じでした。
勉強期間 | 約8ヶ月 |
勉強時間 | 約250時間 |
点数 | 1次:198点 / 200点(合格基準は144点) 2次:197点 / 200点(合格基準は150点) |
私は高得点を目指していたため、勉強時間はかなり長めにとりました。
合格が目標であれば、1次で100時間、2次で50時間くらいを目安にするといいでしょう。

私が過去問で合格点を突破したのは、通算勉強時間が100時間程度のときでした。
私は以下のスケジュールで勉強を進めました。
- 慣用色名単語帳の作成(10ヶ月前)
- 2・3級の復習(8ヶ月前〜7ヶ月半前)
- テキストで概要を把握(7ヶ月半前〜7ヶ月前)
- テキスト勉強(7ヶ月前〜2ヶ月半前)
- 慣用色名→PCCSの暗記(7ヶ月前〜1週間前)
- 過去問でレベルをチェック(2ヶ月半前)
- 暗記(2ヶ月〜2週間前)
- 過去問演習(1ヶ月前〜1週間前)
- 苦手箇所の復習(2週間前〜1週間前)
- 1次最終チェック(1週間前〜当日)
- 2次最終チェック(1週間前〜当日)
※カッコ内は勉強期間。①〜⑩は1次試験当日から、⑪は2次試験当日から逆算しています。
本記事では1次と2次をあわせたおおまかな流れをご紹介していきます。
2次対策でやったことをすべて掲載するとややこしくなってしまうため、2次については近日中に別記事でご紹介します。
ちなみに、使用したテキストは以下の通りです。


使用テキストについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
①慣用色名単語帳の作成(10ヶ月前)
色彩検定1級の受験を決意し、最初に行ったのは慣用色名→PCCS暗記用の単語帳作りです。


色彩検定1級の2次試験では、慣用色名の由来からPCCS近似値を求める問題が出題されます。
対象の慣用色は2級と3級で学習した127色です。
膨大な量を暗記するのにはとても時間がかかるので、本格的な勉強を始める前に単語帳を作ることにしました。
- 慣用色名
- 慣用色名の名前の由来や意味
- PCCSに変換した場合の近似値
これら3つを覚えるために、単語帳の表面に慣用色名と由来、裏面にPCCS近似値を書いて新配色カード199aを貼りました。
単語帳の作り方はこちらでご紹介しています。
少々時間はかかりますが、慣用色とPCCSを覚える上でとても役立ちました。
時間に余裕がある方はぜひ作ってみてくださいね。
②2・3級の復習(8ヶ月前〜7ヶ月半前)
1級の勉強に入る前に、2級と3級の範囲を軽く復習しました。
使用したのは、2022年に2級を受験したときに使った最短合格!色彩検定2・3級テキスト&問題集第2版


こちらのテキストは2級と3級の内容が1冊にまとまっているため、復習の際も読み進めやすくサクッとおさらいできました。
1級の2次試験では2級と3級で学習した内容をもとに問題が出題されるため、飛び級で受験した人も全部の級のテキストを用意しましょう。
\ 2・3級を1冊でカバーできる! /
③テキストで概要を把握(7ヶ月半前〜7ヶ月前)
いよいよ1級の勉強に入っていきます。
まずは、色彩検定公式テキスト1級編


この段階では、わからないことがあっても気にしなくて大丈夫。
大まかな内容を理解することが目的なので、ざっくり読んでいきましょう。
\ 1級受験するなら必須! /
④テキスト勉強(7ヶ月前〜2ヶ月半前)
1次試験の7ヶ月前から、本格的な勉強をスタートしました。
今度はテキストをしっかり読み込み、重要なポイントにはマーカーを引いていきます。
加えて、覚えたい内容をノート(ルーズリーフ)にまとめました。


覚えたい語句はオレンジのペンで記入すると、赤シートを使って暗記できて便利です。
テキストの内容をすべてまとめると時間がかかってしまうので、ノートまとめは必要な箇所に絞って行うのがおすすめです。
- テキストだけでは理解できない
- 複数ページに渡る内容を一覧にまとめたい
- 赤シートを使って暗記したい
- 自分の言葉で書いておきたい
中でも私がノートにまとめてよかったと思うのは、1章「色彩と文化」の年表です。
年表はテキストにも載っていますが、表と文章を見比べながら理解するのが少し大変だったため、私は自分で年表を作りました。


ノートにまとめれば、赤シートを使って何度も復習できますよ。
⑤慣用色名→PCCSの暗記(7ヶ月前〜1週間前)
テキスト勉強と並行して、慣用色名→PCCS近似値の暗記を進めていきました。


慣用色名→PCCS近似値の暗記は2次試験の内容ですが、私は余裕をもって覚えたかったので早い段階から取り組みました。
- とにかく見る
- 慣用色名の由来を当てる
- 慣用色名を当てる
- PCCS近似値を当てる
- PCCS近似値を新配色カードから探す
1次試験が終わってから127色覚えるのは至難の業ですので、慣用色名の暗記は早めの段階から取り組むことをおすすめします。
⑥過去問でレベルをチェック(2ヶ月半前)
テキスト勉強とノートまとめが終わったタイミングで、実力を把握するために過去問題を解いてみました。


使用したのは色彩検定過去問題集1級編
私は過去3年分の問題集を購入し、このときは2年前(2022年)のものを使用しました。
この段階での点数は1次が139点/200点、2次が148点/200点でした。
どちらも合格の射程圏内で安心した覚えがあります。
問題の形式を知るためにも、過去問は早めの段階で一度解いておくことをおすすめします。
特に2次試験は2級までとは全く異なる出題形式になるため、早い段階で目を通しておくと安心です。
\ 最新版の過去問! /
⑦暗記(2ヶ月〜2週間前)
つづいて、暗記に入っていきます。
暗記では、自分で作ったまとめノートを中心に進めました。
まずはひたすらノートを読み、ある程度頭に入ったところで赤シートを使って重要語句を覚えているかチェックしていきました。
間違えた箇所には付箋を貼っておくと、後から振り返りやすいです。


青や緑の付箋を使えば、赤シート越しでも間違えた箇所がわかりますよ。
私はスリム見出しミニ 多色アソートを半分に切ったものを使いました。
かなりミニサイズですが、周辺の文字を邪魔しないので快適でした。
\ 暗記チェック用にピッタリ! /
また、この期間に並行して2次の対策も始めました。
- 慣用色の暗記※
- 色相環・トーンの暗記
- 配色技法・配色イメージの復習
- 配色の練習
※①で作成した慣用色の単語帳は試験7ヶ月前から少しずつやっていました。
2次試験は慣用色や配色技法など、思いのほか覚えることが多いです。
1次試験が終わってから2次の対策を始めるのでは時間が足りないため、1次と並行して進めていきましょう。
⑧過去問演習(1ヶ月前〜1週間前)
ある程度暗記ができたら、並行して過去問演習を行いました。
3年分の過去問題集を使い、1次は5回、2次は3回ずつ解きました。


出題傾向や時間配分を把握することももちろん大事ですが、それ以上に重要なのは間違えた箇所は納得できるまで復習することです。
過去問題集の解説だけで理解ができない箇所は、テキストに戻ってしっかり復習しましょう。
2次は問題用紙と解答用紙が兼用のため、繰り返し解けるようコピーして使いました。


過去問題集はB5版に縮小されているため、A4サイズ(見開きの状態でA3)に拡大してコピーすると本番のサイズに近くなりますよ。
過去問を解くときは時間を計ることも忘れずに。
色彩検定1級は1次、2次ともに時間にゆとりがあるわけではありません。
時間配分や問題を解くペースをある程度掴んでおくと安心ですよ。



1次は70分、2次は80分以内に解けるようにしておきましょう!
⑨苦手箇所の復習(2週間前〜1週間前)
試験2週間前からは、苦手箇所の克服に注力しました。
- 付箋がなくなるまでノートを周回する
- テキストを隅々まで読む
- 過去問題集を解く
- 過去問題集の苦手分野をコピーして解説を書き込む
- 苦手な箇所をあらためてノートにまとめる
中でも効果があったと思うのが、ノートまとめです。


自分の言葉や図表でまとめることで、漠然と苦手意識があった箇所も理解がしやすくなりました。
また、過去問題集を解いていて照明と物理測色が苦手だと感じたため、過去問題集を印刷して解答と解説を書き込み、何度も見て苦手を克服しました。


本番試験でも似たような問題が多く出題されたため、本番ではスラスラ解くことができました。



理解が難しいところはノートまとめ、問題形式に慣れたい箇所は解説を書き込む、という形で苦手を克服しました。
⑩1次最終チェック(1週間前〜当日)
1次試験1週間前からは1次試験に全振りして勉強を進めました。
- テキストを読み直す
- まとめノートを読み直す
- 改めて過去問題集を解く
中でも効果があったと思うのが、テキストを読み直すことです。
テキストの隅々まで目を通すことで、ノートでは見落としていた部分を補完しました。
この期間には過去問も周回しました。
過去問はこの時点で何度も解いていたので、30分ほどで解き終わるようになっていました。
⑪2次最終チェック(1週間前〜当日)
2次試験は1次試験の約1ヶ月後に行われます。
2次試験の1週間前までは⑤⑦⑧でご紹介した2次対策を継続しました。
そして2次試験1週間前からは、最終チェックを行いました。
- 慣用色の復習
- 色相環・トーンの暗記
- 2・3級のテキストを読み直す
- 1級「色の表示」「景観色彩」を読み直す
実は2次試験1週間前から体調を崩してしまい、思うように勉強を進められませんでした。
その中でもできる範囲で知識を入れ込み、本番に備えました。
私のように、試験直前でトラブルが起こることもあるので、勉強計画を立てるときは1週間程度予備日を設けておくことを強くおすすめします。


以上が、私が完全独学で色彩検定1級に高得点で合格した勉強方法です。
色彩検定1級は覚えることも多いですが、しっかり順を追って勉強すれば独学でも必ず合格できます。
色彩検定1級の受験を検討しているみなさん、ぜひこの機会に色彩のエキスパートを目指してみませんか?
おわりに
独学で色彩検定1級に合格した私の勉強方法とスケジュールをご紹介しました。
- 慣用色名単語帳の作成(10ヶ月前)
- 2・3級の復習(8ヶ月前〜7ヶ月半前)
- テキストで概要を把握(7ヶ月半前〜7ヶ月前)
- テキスト勉強(7ヶ月前〜2ヶ月半前)
- 慣用色名→PCCSの暗記(7ヶ月前〜1週間前)
- 過去問でレベルをチェック(2ヶ月半前)
- 暗記(2ヶ月〜2週間前)
- 過去問演習(1ヶ月前〜1週間前)
- 苦手箇所の復習(2週間前〜1週間前)
- 1次最終チェック(1週間前〜当日)
- 2次最終チェック(1週間前〜当日)
私は少しずつ勉強を進めたかったのでかなりゆとりを持たせたスケジュールにしましたが、その甲斐あって根を詰めることなく楽しく勉強できました。
色彩検定1級は専門的な内容が多く、実技試験もあるためハードルが高く見えがちです。
ですが、しっかり対策して臨めば独学でも合格できます。
特に色が好きな方は楽しく勉強できると思いますので、ぜひ本記事を参考に勉強を進めてみては?
それでは、みなさんが合格できるようお祈りしています!
最後までご覧いただきありがとうございました。