漢字が苦手な私が漢検2級に合格するまでの勉強方法とスケジュール【社会人&独学】
先日、2023年度第3回(2024年2月)日本漢字能力検定2級を受験し、無事に合格できました。
私は社会人ですが、漢字の苦手意識を克服したいと思い漢検を受験しました。
最初は四字熟語を見るだけでクラクラする程の拒絶反応がありましたが、漢検を受験して以前よりも漢字が好きになりました。
そこで本記事では、漢字が苦手だった私が無理なく漢検2級に合格するまでの勉強方法とスケジュールを振り返っていきます。
漢検2級の受験を検討している方は参考にしてみてくださいね。
漢字検定について
日本漢字能力検定(漢検)は、公益財団法人日本漢字能力検定協会が主催する民間資格です。
出典:日本漢字能力検定
主催 | 公益財団法人 日本漢字能力検定協会 |
級位 | 1級/準1級/2級/準2級/2級/3級/4級/5級/6級/7級/8級/9級/10級 |
検定料 | 1級:6,000円 準1級:5,500円 2級:4,500円 準2級~4級:3,500円 5級~7級:3,000円 8級~10級:2,500円 |
受験方法 | 公開会場で受験 ※CBT受験もあり |
出題形式 | 筆記試験 |
試験日程 | 年3回程度 ※CBTは随時受験可能 |
※2024年3月現在の情報です。最新情報は公式サイトをご確認ください。
本記事をご覧になっている方は2級の受験を考えている方が多いと思います。
2級の対象漢字数は2,136字。
常用漢字がすべて読み書きできるレベルで、社会人に必要な漢字を一通り学習します。
試験時間 | 60分 |
問題数 | 125問程度 |
合格ライン | 概ね正解率80%以上 |
合格率 | 約28%(※2022年度) |
合格率は30%以下と資格の中では低めですが、しっかり計画的に学習を進めれば合格は決して難しくありません。
社会人でもスキマ時間で勉強を進められますよ。
漢字検定2級の勉強方法&スケジュール
それでは、私が実際に取り入れた勉強方法を詳しくご紹介していきます。
ちなみに、私(社会人・20代女)の条件はこんな感じでした。
勉強期間 | 約5ヶ月 |
勉強時間 | 約100時間 |
点数 | 188点 / 200点 (※今回の合格点は155点) |
私は漢字に苦手意識があったことと、そして受けるからには知識をしっかり身につけたいと思ったことから、勉強期間はかなりゆとりを持たせたスケジュールを組みました。
勉強時間は元々の漢字レベルによりますが、試験合格が目標なら60〜80時間、苦手意識があるorしっかり習得したいなら80〜100時間を目安に計画を立てるのがおすすめです。
私は以下の順で勉強しました。
- テキストで概要を把握&スケジュールを立てる
- 四字熟語を周回
- 分野ごとにテキストを2〜3周
- 漢字アプリで勉強
- 練習問題・過去問題の演習
- 苦手箇所の復習
- 最終チェック
このうち、②〜④は同じ期間に並行して進めました。
勉強方法を順番にご紹介していきます。
①テキストで概要を把握&スケジュールを立てる(5ヶ月前)
まずはテキストで全体像を把握することからスタートしました。
私が選んだメインで使ったテキストは漢検2級 分野別問題集です。
実は、コロナ禍だった2020年に一度漢検を受けようとテキストだけ買っていたのですが、受けないまま4年経ちその間に改訂されてしまいました(笑)
ですが2級は大幅な変更がなかったので、購入済みのテキストで勉強を進めることにしました。
\ 改訂版はこちら! /
サブテキストとして、漢検2級 漢字学習ステップと漢検2級 過去問題集も使いました。
こちらは過去問を解いてみて不安があったため、後から追加したものです。
ですが正直なところ、漢検2級 分野別問題集と漢検2級 過去問題集で十分だったと思います。
これから勉強をする方は、テキスト+過去問題集の2冊を購入することをおすすめします!
各テキストの特徴はこちらで詳しく解説しています。
勉強を進めるにあたり、まずはテキストで分野ごとの難易度やボリュームを確認し、勉強計画を立てました。
私は特に四字熟語に苦手意識があったので、早めから取り組むことにしました。
9月:暗記(読み・四字熟語)
10月:暗記(部首・熟語・四字熟語)
11月:暗記(送り仮名・類義語/対義語・書き取り・四字熟語)
12月:暗記(同音同訓異字・書き取り・四字熟語)
1月:過去問・演習・苦手克服
2月:最終チェック
分野別に攻略していく方が集中して覚えられると思ったので、私は月ごとにテーマの分野を決めて勉強を進めました。
分野別に取り組む場合は、読み→書きという順番で取り組むのがおすすめです。
難易度が低い読みから入ることで、自然と漢字に慣れることができます。
勉強時間があまりない方は、一通り軽く学習→過去問→苦手箇所を復習という順番で進めると効率がいいです!
勉強計画はカレンダー付箋を使って大まかに立てました。
勉強した日には日付欄に○をつけ、内容をかんたんに記録していました。
②四字熟語を周回(5ヶ月前〜1ヶ月前)
4年前は本格的な勉強に入る前に挫折してしまったのですが、唯一やっていたことがあります。
それは、四字熟語を暗記するためのノート作りです。
テキストに載っている四字熟語+ネットで調べた頻出四字熟語をまとめていました。
これが大助かりで、すぐに四字熟語の勉強に取り掛かることができました。
①四字熟語ノートに書いていある四字熟語を書く(2周) → ②赤シートで解く(4周) → ③間違えた問題を繰り返し解く(5周)という順で勉強を進めました。
(②と③は並行して進めました)
間違えた問題にはチェックをつけます。
このノートのお陰で、約300もの四字熟語を完璧に暗記できました。
一番苦手だった四字熟語ですが、本番では四字熟語セクションで満点をとれました!
四字熟語は二語の穴埋めで出題されます。
たとえば破綻百出の場合、「破綻○○」または「○○百出」といった形で出題されるため、テキストの穴埋め問題だけではいささか不安です。
四字熟語は配点が30点分あるので、注力しておくと大幅に点数を上げることができます。
最初は全然わからず苦戦しますが、繰り返し書いていると自然と身につきますよ。
苦手意識がある方はとにかく早めから取り掛かりましょう!
③分野ごとにテキストを2〜3周(5ヶ月前〜1ヶ月前)
並行して、テキストの勉強も進めていきます。
漢検2級 分野別問題集
テキストも4年前に赤字で答えを書き込んでいたので、赤シートで隠しながら勉強を進めていきました。
テキストに一通り書き込むのは時間がかかるので、これから勉強する方は書き込まなくてもOKです!
間違えた問題にはチェックをつけていきます。
青:1周目に間違えた問題
緑:2周目に間違えた問題
紫:3周目に間違えた問題
毎回間違える問題はノートにまとめ、スキマ時間に確認できるようにしていました。
赤字で書いて赤シートで暗記できるようにしました。
赤シートを使う場合、ピンクやオレンジのペンの方がキレイに隠れます!
また、似ていて区別がつきにくい漢字は字の意味や成り立ちを調べ、まとめました。
意味をしっかり理解することで、丸暗記する必要がなくなりますよ。
④漢字アプリで勉強(5ヶ月前〜2週間前)
テキストの分野を2〜3周した後は、漢検対策用アプリ(iPhone用)を使って復習していきます。
私が使ったのは以下の2つです。
- 漢検2級 – 漢字検定問題集
- 漢字検定・漢検漢字トレーニング
読み・書き・部首・誤字訂正など漢検の分野を網羅しているので、復習にピッタリでした。
実際に漢字を書きながら学習できるので、着実に身になります。
出典:漢字検定・漢検漢字トレーニング
指で書いてもいいですが、私はタッチペンを使って練習しました。
\ タッチペンなら紙と近い感覚で書ける! /
⑤練習問題・過去問題の演習(1ヶ月前〜1週間前)
テキスト勉強が一通り終わってから、練習問題や過去問題に取り組みました。
- 漢検2級 分野別問題集の予想模試
- 漢検2級 漢字学習ステップの予想模試
- 公式サイトの過去問題
- 漢検2級 過去問題集
力を十分に発揮するためには、問題の形式に慣れておくことが欠かせません。
回数は少なくてもいいので、過去問題は必ず解きましょう。
私は過去問の出来が思ったより悪く、この時点で勉強計画を立て直しました!
⑥苦手箇所の復習(1ヶ月前〜2週間前)
問題を解いていくと、苦手な部分が見えてきます。
この期間で苦手箇所を徹底的に潰していきました。
私は過去問の出来で不安を感じたので、このタイミングで追い込みとして漢検2級 漢字学習ステップ
中には漢検2級 分野別問題集
とはいえ内容は被っている箇所が多いので、これから学習する方は分野別問題集
並行して、過去問の復習も行いました。
間違えた箇所をノートにまとめ、スキマ時間に確認していました。
何度も見たり書いたりしていると自然に覚えるので、とにかく繰り返しましょう。
⑦最終チェック(1週間前〜当日)
試験1週間前からは最終チェックの期間です。
この頃には過去問で9割以上取れるようになっていたので、ある程度安心していました。
ですが、漢字は使わないとどんどん忘れてしまうので、毎日少しでも漢字に触れるようにしていました。
- 過去問を再度解く
- 苦手問題や間違えた問題の復習
- テキストのコラムや巻末資料を読む
中でも意外と役に立ったのが、漢検2級 分野別問題集の分野ごとに掲載されているコラム「おもしろゼミ」を読むことです。
コラムには問題を解く上で役に立つ情報がたくさん載っています。
つい流し見してしまいがちですが、しっかり目を通しておくことをおすすめします。
たとえば「部首」の場合、部首の判断の仕方のみならず、部首の一覧や間違えやすい漢字などが載っています。
直前に目を通しておくことで、最後の実力アップにつながりますよ。
以上が、私が漢検2級に合格したときの勉強の進め方です。
私は漢字が苦手なので時間をかけてじっくり勉強しましたが、そのおかげで試験のためではない、将来に役立つ学習ができたと思います。
漢検は日本人に必要不可欠な漢字の力を身につけることができるので、学生さんはもちろん、社会人のみなさんにもおすすめです。
私と同じく漢字に苦手意識がある方こそ、漢字がわかるようになると自信がついて漢字を好きになれますよ。
\ 公式だから出題傾向が分かる! /
おわりに
漢字に苦手意識がある私が漢検2級に合格するまでの勉強方法とスケジュールのご紹介でした。
- テキストで概要を把握&スケジュールを立てる(5ヶ月前)
- 四字熟語を周回(5ヶ月前〜1ヶ月前)
- 分野ごとにテキストを2〜3周(5ヶ月前〜1ヶ月前)
- 漢字アプリで勉強(5ヶ月前〜2週間前)
- 練習問題・過去問題の演習(1ヶ月前〜1週間前)
- 苦手箇所の復習(1ヶ月前〜2週間前)
- 最終チェック(1週間前〜当日)
私は勉強時間を100時間と長めにとりましたが、そのおかげでしっかりと身につき、試験にも余裕をもって臨めました。
私と同じように漢字に苦手意識がある方も、時間をかけてじっくり勉強すれば必ず合格できます。
漢字を克服したい方、社会人として必要な知識をしっかり身につけたい方、ぜひ漢検2級にチャレンジしてみては?
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました!